夢の操縦法

夢の操縦法

夢の操縦法

精神は自身がつくりだした世界に身を置くが、場所や時間の明瞭な夢でも、その世界が感覚の結合によるものでしかないという真実に気づくことはまれである。こう考えると、心身の法則に無知な原始人が、夢のなかで働く支離滅裂な感覚を精霊や悪霊などのせいにしたことは当然のことではないだろうか?ましてや、原因がはっきりしない出来事は、すぐに精霊に結びつけられる習慣があるのだから。

カバニス「訓練された意志の強い人では、その慎重さと慧眼が、狂気の中でと同様、眠っている間にも脳の活動を指揮している。実際、夢の中でも思考をつづけ、ある種の論理に従って、思いもよらない考えにいたるのである」

ピエール・バイル「夢は、一般に考えられているよりも遥かに神秘的なものではないが、理知的な人が考える以上に神秘的ではある」