知性の限界

◾「強い人間原理」は、宇宙は、その進化の過程で、「必然的」に内部に知的生命が存在できるようにしているという考え方です。つまり、さまざま物理法則や物理定数は、どこかの段階で人間のような「観測者」を生みだすように「微調整」されていると······。
最近では、宇宙そのものが観測者を生みだすように「自己組織化」しているのではないかと考える宇宙物理学者も増えてきています。
◾形のあるものを探究するのが「形而下学(physics)」で現在の物理学に相当し、形のないもの(物質としての脳ではなく「心」の問題、自然現象としての宇宙ではなく「存在」の意味、あるいは「神」の存在の証明など)を探究するのが「形而上学(metaphysics)」なのです。