税金

◾日本の消費税は、ほかの国の消費税に近い税(付加価値税と呼ばれています)にはない、たいへん悪らつな特徴を持っています。
それは、ある一つの商品に対して、原材料の段階から製造段階、物流段階と、すべての過程でそれぞれ消費税がかけられるということです(だから、100円のジュースが3%課税で103円でなく110円、5%課税で105円でなく120円に)。
◾近代民主主義国家における憲法とは、国民が制定する、国家に守ってもらうべきルールのことです。一方、国家が制定し、国民に守ってもらうルールを法律といいます。
◾「国債の償還や利払いが苦しいから増税する」=お金を借りた人が貸した人に対して「おまえから借りた借金が返せないから金をよこせ」
足りないからお金を貸してほしいと国民に頼んでおいて、その国民に対して借りた金が返せないから税金をよこせとは、どういうことなのでしょう。
◾一般会計の大原則と現在の間違った集め方·使われ方。
·本来税金だけでまかなうべき一般会計を、国債(公債)も歳入に組み込んで成り立たせていること。
·国債(公債)の利払いや償還も一般会計で処理していること。
·このいびつな状態を解決するためという名目で、人件費などの経費削減努力もなしに、さらに国民に負担を強いようとしていること。
◾予算すなわち必要な支出があるから、その分を国民みんなで負担しましょうというのが税金の基本的な考え方です。ですから、使い道がないのにとにかく税金を先に取るというのは本来許されないことです。
アメリカへの送金システムの構築は、まさに特別会計の中身が明かされない理由の一つだと私はにらんでいます。
◾当時、直接的かつ最大の目的とされたであろう財閥の解体(=財閥を復活させない)作業ですが、これは累進課税と富裕税が大きな効果を出しました。
アメリカは、日本にお金持ちを作らせない制度を導入して、二度とアメリカに反旗を翻すようなことのないようにしようとしたのです。
きつい累進課税(富裕税も含めて)を導入すれば、お金を稼げはわ稼ぐほど損をします(金額というより比率としてですが)。
そうなると、「これ以上稼いでも、税金で取られちゃうから、もういいかな」と思う人が増えますし、実際に多く稼いだとしても、その分、たくさん税金を取られるのでそれほど儲かりません。
長者番付=見せしめ。
◾このように、シャウプの作り上げた日本の税制とは、日本人をアメリカの工場労働者にし、アメリカに逆らうような財閥を二度と生み出させない仕組みになっているのです。