BREATH 呼吸の科学

◾「呼吸の仕方は食べるものと同じ数だけあるのです」「そして呼吸法ごとに体への影響の仕方は違うのです」脳を育む呼吸法、神経を殺すもの、健康にしてくれるもの、死期を早めるもの。
◾古代のある道教の経典「それゆえ、生を養う学者は姿を磨いて息を養う」
◾呼吸数、血流中の酸素と二酸化炭素のバランス。呼吸の仕方と一回の呼吸の質。
◾フリーダイバーたちと古文書を信じるならば、呼吸の仕方はあらゆるものに影響をおよぼす。
◾酸素は二酸化炭素の16倍のエネルギーを生み出す。
◾動物は生の卵からは50~60%の栄養しか摂れないが、加熱した卵からなら90%を超える。同じことが多くの調理した植物や野菜、肉にあてはまる。
◾口呼吸は病気の原因になるし、無作法だ、というわけでメキシコのプエブラで育った彼や幼なじみはみんな鼻で呼吸するようになったのだという。
◾鼻呼吸では運動強度が上がると呼吸数が減少(口だと上昇)。
◾体が空気と食物からエネルギーをつくる方法。有酸素の好気呼吸、無酸素の嫌気呼吸(バックアップシステム)のプロセス。
その細胞を有酸素で動かした場合、エネルギー効率は無酸素に比べて約16倍になる。
◾運動に最適な心拍数。180-自分の年齢。その結果が、体が有酸素状態を保てる最大心拍数となる。これを超えてはならない。
◾口呼吸
ほんの数ヵ月で顔は長くなり、顎はゆるんで、目はどんよりする。つづけていると、体が物理的に変化して軌道が変形。圧力が下がり、口の奥の軟部組織がゆるんで内側にたわみ、全体のスペースが狭くなって呼吸しづらくなる。口呼吸は口呼吸を生む。
◾鼻呼吸
喉の奥のたるんだ組織に空気を押しつけ、軌道を広げて呼吸を楽にする。しばらくすると、そうした組織と筋肉が「調整」されて、この広く開いた位置にとどまるようになる鼻呼吸は鼻呼吸を生む。
◾口呼吸では体の水分が40%多く失われる。
不眠症の多くは心理的な問題ではなく、呼吸の問題。
◾鼻サイクル。
約30分から4時間で左右の鼻孔が交換、「循環」する。
·右の鼻孔はアクセル。交換神経系が活性化。右の鼻孔で呼吸すると、反対側の脳、とくに前頭前皮質に多くの血液が送られる。ここは論理的な判断や言語、計算に関連づけられている部位だ。
·左の鼻孔は逆。右のアクセルに対するブレーキシステム。副交感神経系。体温や血圧を下げたり、体を冷やしたり、不安を軽減する休息·リラックス系統。血流を前頭前皮質の反対側に切り替える。それは創造的な思考、感情、抽象概念の形成、ネガティブな感情に関わる右側の領域だ。
·統合失調症の人の呼吸パターン、左鼻孔優位。脳右側の創造的な部分を過剰に刺激?右の論理的鼻孔での呼吸を教えると幻覚減る。
·われわれの体がもっとも効率的に働くのは、バランスのとれた状態にあるとき、行動とリラックス、空想と理路整然とした思考のあいだを行き来するときだ。このバランスは鼻サイクルに影響され、ことによると制御されることもある。これを利用してもいい。(➡️そのためのヨガ“ナディ·ショーダナ”=通り道·浄化(サンスクリット語)、交互鼻孔呼吸)
◽交互鼻孔呼吸(効果は30分程)
体を温めて食後の消化を助ける➡️左を下にして寝て、右鼻孔呼吸20回
食前·リラックス➡️左鼻孔呼吸
集中力·心身のバランス➡️右の鼻孔から吸い、左から吐くを数回。“スーリヤ·ベーダ·プラーナヤーマ”。
◽体と脳の要求に合わせて空気の流れを自然に調整させる。それは鼻で呼吸するだけでよかった。
◾口呼吸は歯周病や口臭の原因になるばかりか、虫歯の第一の原因で、砂糖の摂取や食生活の乱れ、衛生状態の悪さよりも害があるらしい。いびきや睡眠時無呼吸の要因にも。➡️夜はテープで口を閉じる。
◾鼻呼吸の利点のひとつに、副鼻腔から一酸化窒素が大量に放出されることがある。一酸化窒素は血行を促進し、酸素を細胞に送り込むうえで不可欠な役割を果たす分子だ。免疫機能、体重、血行、気分、性機能はいずれも体内の一酸化窒素の量に大きく影響される。
鼻呼吸をするだけで一酸化窒素を6倍にできる。
◾カトリン〈口を閉じろ(シャット·ユア·マウス)〉
◾寿命の最大指標は肺活量。遺伝でも食事でも毎日の運動量でもない。肺が小さく非効率なほど、被験者は病気になって亡くなるのが早い。大きいと寿命は長い。この研究者たちによれば、完全な呼吸をする能力こそ、「文字どおり生活量の指標」だった。
特大の肺を移植された患者は術後1年後の生存率が30%高い。
内蔵は柔軟性があり、ほぼいつでも変化させることができる。
肺を伸ばし、しなやかさを保つ練習を定期的に行えば、肺活量を維持し、増やすことができる。ウォーキングやサイクリングなどの適度な運動で肺のサイズを最大15%増大させられることが明らかになっている。
◾横隔膜
呼吸でもっとも重要なのは鼻から空気を吸うことだけではない。吸気は簡単な部分。完全な呼息の変形させる力。
横隔膜の能力(可動域)50~70%まで呼吸を大きくすれば(一般成人は10%程度しか使わない)、心臓血管へのストレスを軽減し、体をより効率的に働かせることが可能だ。
胸郭を開くために何度か深呼吸をしたあと、マーティンは息を吐くたびに1から10までを何度も数えるように言った。
ポイントは横隔膜を広がった可動域に慣らし、深く楽な呼吸が無意識にできるようにすることだった。
◾呼吸の仕方
体内の二酸化炭素の濃度のバランスをとること。
➡️息をゆっくりと吸って吐く方法を学ぶ。
吸う空気の量を減らして血流中の二酸化炭素を増やすと、組織や臓器内の酸素が増える。
息を減らすことで動物はより多くのエネルギーを、より効率的に生産できた。
健康な体にとって、呼吸過多や純酸素の吸入はなんの役にも立たず、組織や臓器への酸素運搬に効果はないどころか、むしろ酸素不足の状況をつくり出し、窒息に近い状態を招きかねない。
吸う息を長くすれば、肺は少ない呼吸数でより多くを取り込むことができる。
「もしも、訓練と忍耐力により、従来の方法通り1分間に47回ではなく、わずか14回の呼吸で同じ運動負荷をこなせるならば、そうしない理由がどこにあるだろう?」
ゆっくり呼吸すると酸素濃度は上昇する。
祈りは、とりわけ1分間に5.5回の呼吸で実践されたときに癒しとなる。
◾呼吸を減らす
われわれの国は過食の文化になったのと同じように、過呼吸の文化にもなっているのだ。
インドのヨガ行者は訓練によって安静時に吸う空気の量を減らす。
最適な呼吸、それに伴う健康、持久力、長寿といったあらゆる恩恵へのカギとなるのは、吸って吐く回数を減らして量を少なくする。
息をゆっくりと、長く吐けば、そのぶん二酸化炭素濃度が高くなるのはいうまでもない。
ブテイコの研究。喘息や高血圧などの病気の患者の呼吸➡️多すぎ。吸うのも吐くのも口。血中の酸素は十分だが、二酸化炭素は不足。
ブテイコの深呼吸の自発的排除、ザトペックの低換気。
肺に余分な空気があると深い低換気状態にはなりにくい。
低換気トレーニングで最も効果的なテクニックは、吐く息を伸ばし、肺を半分満たした状態で、できるだけ長く息を止める、というのを繰り返すことだ。
肺の空気量を減少させて体内の二酸化炭素を増加させるだけでパフォーマンスが向上。
安静時に吸い込む空気の最適な量は5.5リットルであると発見した。最適な呼吸数は1分につき約5.5回。つまり5.5秒で吸い、5.5秒で吐く。これが完璧な呼吸だ。
誰でも、どこでも、このような呼吸を1日に数分でもすると効果が得られる。できればもっと長く。
◾噛む
伝統的な食生活から現代の加工食品に切り換えた社会では、虫歯の数が10倍に増え、歯並びがひどくなり、気道が閉塞し、全体的に健康状態が悪化していたのだ。白い小麦粉、白米、ジャム、甘味料入りのジュース、缶詰野菜、そして加工肉。
何を食べるかよりも、どう食べるか。咀嚼すること。われわれの食生活に欠けていたのは、咀嚼による一定のストレスだった。現代の加工食品の95%はやわらかかった。
古代の祖先は毎日何時間も噛んでいた。そこまで噛んでいたからこそ、口や歯、喉、顔は広く、強く、はっきりとした形になった。
これが今日、われわれの多くがいびきをかく原因のひとつ、鼻が詰まり、気道がふさがるわけだ。
歯は十分なスペースがあれば、自然にまっすぐ生えてくる。
抜歯が顔面の平坦化を引き起こすことは、矯正歯科業界で広く受け入れられてはいない。抜歯によって下顎後退型の顔面成長が起こると主張する研究も複数あるが、ほかの研究は、顔面の変化はほとんど、もしくはまったく見られないとしている。さらに、結果にはばらつきがあり、そもそも口蓋の幅を考慮してからでないと判断できないという意見もある。
抜歯後に後方への歯列矯正をした子供はことごとく、口や顔の成長を同じように妨げられていた。

◽気道閉塞を改善するための第一歩は歯列矯正ではなく、正しい「口腔内の姿勢(オーラルポスチャー)」を保つこと。
唇を合わせ、歯は軽く接触させ、舌を口蓋につける。頭を体に対して垂直にして、首をねじらない。座っても立っても、背骨はJ字形にし、完全にまっすぐで、腰のくびれに達したところで自然に外向きに曲がるようにする。この姿勢を保ったまま、つねに鼻から腹部に向かってゆっくりと呼吸するといい。人間の体と気道はこの姿勢で最も機能するように設計されている、というのがミュー父子の一致した意見だった。
◽ミューイング
舌の奥を口蓋の後部に押し当て、舌のほかの部分を波打つようにして前に動かし、先端が前歯のすぐ後ろに当たるようにする。

咬筋(耳の下にある咀嚼筋)は重量比では体で最も強い筋肉で、奥歯に200ポンド(約90キロ)相当の圧力をかけることができる。
◽体のほかの骨とは異なり、顔の中心を構成する骨、つまり上顎骨は可塑性の高い膜状の骨でできている。上顎骨は70代になっても、おそらくそれ以上の年齢になっても再成形して、より高密度にすることが可能だ。「あなたも、私も、誰もがーー何歳になっても骨を成長させることができる」とベルフォーは私に言った。それには幹細胞があればいい。そして顔の上顎骨を発達させるために幹細胞を生成して信号を送る方法は、咬筋を鍛えるのと。奥歯で何度も噛みしめること。
咀嚼することだ。噛めば噛むほど幹細胞が放出され、骨密度や成長が促され、見た目も若くなり、呼吸も楽になる。
コキッチ博士「成人は頭蓋顔面の縫合部で骨を再生·再成形する能力を持ちつづける」。
◾呼吸は自律神経系と呼ばれる巨大ネットワークの電源スイッチだ。
ドーバール「[ツンモは]人間の免疫機構を再構成するためのものだ」
体は必要以上の空気を無理やり取り入れると、二酸化炭素を過剰に放出する。すると、とくに脳内で欠陥の収縮が起こり、血流が減少する。ほんの数分、あるいはほんの数秒過呼吸になっただけで、脳の血流が40%という信じられない割合で減少しかねない。
このとき最も大きな影響を受けるのは、海馬、前頭葉後頭葉、頭頂後頭皮質など、視覚処理や体感情報、記憶、時間認識、自己意識といった働きを協調して支配する領域だ。こうした領域に生じる障害は、体外離脱や白昼夢など、強力な幻覚を誘発することがある。より速く深い呼吸をつづければ、より多くの血液が脳内から失われ、視覚や聴覚によりひどい幻覚が引き起こされる。
さらに、血液のphバランスが崩れた状態が長引くと、遭難信号が体全体に、とりわけ感情や興奮などの本能を制御する大脳辺縁系に送られる。このストレス信号を長時間、意識的に送りつづけると、より原始的な大脳辺縁系がだまされて、体が死にかけていると考えるようになる。ホロトロピック·ブレスワークの実践中に非常に多くの人が死と再生の感覚を体験するのは、それで説明がつくかもしれない。意識的な呼吸で命が危ない状態にあると体に認識させ、次に意識的な呼吸でそれを元に戻しているというわけだ。
◾止める
扁桃体=側頭葉の中央部にある2つのアーモンド大の塊。記憶、判断、感情処理を助ける働き。恐怖の警報回路の役割を果たすとも考えられていて、脅威を伝え、戦うか逃げるかの反応を起こす。扁桃体がないと、予知能力や危険な対立を回避する能力の発達が送れる。恐怖心がなければ、生き残ることは不可能。
教科書は間違っていた。扁桃体は単なる「恐怖の警報回路」ではなかったのだ。われわれの体にはほかにもっと深い回路があって、扁桃体単独では起こせない、もっと強力な危機感を生み出している。
それは2度と息ができないという感覚から生まれる、深い恐怖と圧倒的な不安だった。
·体は酸素の量ではなく、二酸化炭素の濃度で呼吸の速さや頻度を決定している。
·心の健康も化学受容器の柔軟性に依存している。精神障害ではなく、化学受容器と脳のほかの部分をつなぐ通信回路の遮断で、パニック発作や不安による衰弱が起こる。
パニックの原因が、扁桃体で処理された外部の心理的脅威ではなく、化学受容器と呼吸であるのは興味深い。
恐怖は単なる心の問題ではなく、患者の考え方を変えさせるだけで治療できるわけではない。恐怖と不安には身体的徴候も見られた。どちらも扁桃体の外、もっと古い部位である爬虫類脳で生じることがある。
·不安やパニックを治療するには、まず中枢化学受容器と脳のほかの部分を調整して、二酸化炭素濃度にもっと柔軟に対応できるようにすることかもしれない。息を止める術。
·体を二酸化炭素にさらすと、水のなかでも、注入するかたちでも、吸入であっても、筋肉や臓器、脳などへの酸素運搬が増し、動脈が広がって血流が増加し、脂肪がさらに分解され、多くの病気にとって強力な治療となる。
·二酸化炭素が脳内の化学受容器をリセットする役割を果たし、それによって患者は正常に呼吸し、正常に考えられるようになっているのではないか(ドナルド·クライン)。
·浮動性不安、二酸化炭素と酸素が半々の混合物を2~5回吸うと、患者が感じる不安の基礎レベルが60(衰弱状態)から0に下がるのだ(ウォルピ)。
·だがウォルピが二酸化炭素召集を呼びかけたその年、米国食品医薬品局によって最初のSSRI治療薬、フルオキセチンが承認され、プロザック、サラフェム、アドフェンといった商品名でよく知られるようになる。
·ウォルピの研究が発表された10年後、クラインがパニックや不安、関連疾患を引き起こすメカニズムと思われるものを発見。「進化した窒息警報システムを誤作動させる窒息モニターによる生理学的誤認」と「窒息誤警報、自発的パニック、関連症状」に記している。そしてその誤認された窒息は、成長して二酸化炭素の変動に過敏になった化学受容器から生じていた。恐怖とは、根本的に、心の問題であると同時に体の問題にもなりうるのだ。
·さらに、うつ病、不安、パニックはすべて密接に関係していて、いずれも同じ恐怖の誤認に原因がある。
·パニックの原因とは慢性化した不健全な呼吸習慣だ。二度と呼吸できないかもしれないとの思いからパニックに陥る。
·パニックは、喘息と同じく、通常は直前に呼吸の量と回数が増加し、二酸化炭素が減少する。そこで発作を未然に防ぐため、被験者たちは呼吸を遅くして減らし、二酸化炭素を増やしていた。この単純かつコストのかからないテクニックで、めまい、息切れ、窒息感が解消された。パニック発作が起こるまえに実質的に治療できたわけだ。深呼吸より息を止めるほうがはるかにいい。
·ファインスタインが目指すのは感情レベルで患者の感じ方を変えることではない。原始的な脳の根本にある機構をリセットすることだ。
·二酸化炭素は、長きにわたって無意識の病とみなされていたものを抑える意識的な力をもたらし、私たちが苦しんでいる症状の多くは呼吸によって引き起こされ、そして制御できるのだと教えてくれる。
·これは根本的には暴露療法だ。炭酸ガスに身をさらせばさらすほど、負担がかかりすぎたときの回復力が増す。
◾本書で述べたあらゆるテクニックが最初に現れるのは、こういったインド人による古文書。執筆した博学な人たちは、呼吸がただ酸素を取り込み、二酸化炭素を吐き出し、神経系を鎮めるだけではないと明確に理解していた。われわれの息には目に見えないエネルギーがもうひとつ含まれている。
·中国人は意識的呼吸のシステムを〈氣功(チーゴン)〉と呼んだ。〈氣(チー)〉は「呼吸」、〈功(ゴン)〉は「仕事」を意味し、合わせて「呼吸仕事(ブレスワーク)(呼吸法)」ということになる。
◾エピローグ
·現代医学は、彼らが言うには、緊急時に身体の一部を切除したり縫い合わせたりする際には驚くほど効率的だが、現地人の多くが抱える喘息、頭痛、ストレス、自己免疫の問題など、軽度で慢性的な全身性の疾患には残念ながら不向きである、と。
·東洋医学のように、呼吸法は予防策として用いるのが最適だ。体のバランスを保つ手段。
·「身体の不調は生まれつきの欠陥というより、酷使した結果である」
·「文明病」。糖尿病、心疾患、脳卒中など死因トップ10のうち9つは、食べ物や水、家や職場が原因。人類が作り出した病気。
·遺伝的に何らかの病気にかかりやすい人はいるが、その病気になると決まっているわけではない。遺伝子はオンにできるのと同様に、オフにもできる。そのスイッチを切り替えるのは環境からのインプットだ。食生活や運動の習慣を改善し、家庭や職場の毒素やストレス要因を取り除けば、現代における慢性疾患の大半の予防や治療に対して、著しい持続的な効果が得られるだろう。
·呼吸は重要なインプット。
「空気は1日約30ポンド(約13キロ)肺を通過するのに対し、食べ物は4ポンド(約1.8キロ)、水は5ポンド(約2.3キロ)」
細胞が消費する1.7ポンド(約0.8キログラム)の酸素は食事の内容や運動の量と同じくらい重要だ。呼吸こそ健康に欠けている柱にほかならない。
·人間の顔の骨は体内のほかの骨とは異なり、20代で成長が止まることはない。70代、あるいはそれ以上になっても成長し、変わっていく。つまり、私たちは事実上何歳になっても口のサイズや形に影響を与え、呼吸の能力を改善することができるのだ。
·曾々々々々々祖母が食べていたような、粗削りで、あまり火が入っておらず、栄養価の高い食事を摂らなくてはならない。それなら1日1~2時間しっかり噛むことになるだろう。その間、上唇と下唇を合わせ、歯と歯を軽くふれさせ、舌は口蓋につけておくこと。
◾一酸化窒素は毛細血管を広げて酸素供給を増やし、平滑筋を弛緩させる強力な分子だ。ハミングは鼻腔での一酸化窒素の放出を15倍に増加させる。1日5分かそれ以上行う。