脳を鍛えるには運動しかない!

◾運動で爽快な気分になるのは、心臓から血液がさかんに送り出され、脳がベストの状態になるから。
運動をするのは、脳を育ててよい状態に保つため。
◾強いストレスを受けると脳の何十億というニューロンの結合が蝕まれることや、うつの状態が長引くと脳の一部が萎縮してしまうこと、しかし運動をすれば神経科学物質(神経伝達物質のほか、ニューロンの成長や機能調節などさまざまな役割を担っている化学物質の総称)や成長因子がつぎつぎに放出されてこのプロセスを逆行させ、脳の基本構造を物質的に強くできること、そうしたことをほとんどの人は知らないのだ。実際のとこら脳は筋肉と同じで、使えば育つし、使わなければ萎縮してしまう。脳の神経細胞(ニューロン)は、枝先の「葉」を通じて互いに結びついている。運動をすると、これらの枝が生長し、新しい芽がたくさん出てきて、脳の機能がその根本から強化される。
◾生物の基礎である遺伝子レベルでも、体の活動が心に影響することを示す兆候が見つかっている。
◾ラットを運動させるとアルツハイマー病の予防効果がみとめられた。
◾運動が認知能力と心の健康に強い影響力をもっている。

◾学習とは絶えず変化する環境に適応するために人間が用いる生存手段(ダーウィン)。
◾情報を取り込むことで脳は筋肉のように鍛えられる。使えば使うほど、より強く、よりしなやかになるのだ。
◾運動は脳のなかの神経伝達物質と、そのほかの神経化学物質のバランスを保つ。脳のバランスを保てば人生を変えることができる。
グルタミン酸の信号がさらに送られつづけると、そのニューロン細胞核のなかにある遺伝子のスイッチが入り、シナプスの材料となる物質がもっと作られるようになる。こうして土台が強化され、新しい情報が記憶として定着していく。
シナプス可塑性。学習を繰り返すことでシナプスそのものが大きくなり、結合がより強くなる。
◾BDNF、脳由来神経栄養因子。ニューロンを育てる肥料のような役目。思考と感情と運動を生物学的に結びつける上で欠かせない。
◾運動は脳の至るところでミラクルグロを増やす。海馬に大きな変化。学習のプロセスで重要なはたらきをする分子を運動が刺激することをはっきりと証明し、運動と認知機能が生物学的に結びついていることを突きとめた(コットマン)。
◾老後も健全な精神状態を維持している人の共通点。教育、自己効力感(ある行動や課題を達成できるという信念や自信)、運動。
◾BDNFはニューロンの存続だけでなく、その成長(新しい枝が生える)にも重要で、ゆえに学習にとって重要。自発的な運動をするほど、とくに海馬で増える。
◾運動は学習効率を向上させ、体の健康を保てば学習も仕事も効率よくできる。
◾運動後の方が20%早く単語を覚えられ、学習効率とBDNF値が相関関係にあることが明らかになった。遺伝子変異でBDNFが作れない人は、学習障害である可能性が高い。
◾運動には学習に適した脳内環境を作り出して、人間の精神状態を改善する力がある。
◾「使用がもたらす可塑性」学習という刺激を受けてシナプスは自らを配列し直す(ヘッブ)。
◾「環境富化」。感覚刺激と社会的刺激の多い環境で暮らすと、脳の構造と機能が変わる。逆に環境を悪化させると脳は萎縮。脳は筋肉にたとえられるようになり、脳は使うか失うかだという見方が定着。
◾環境富化によりニューロンに新たな樹状突起が生じ、その新たな枝は学習、運動、社会との接触という環境刺激によって生まれ、結果シナプスは結びつきを増やした。結びつき部分が厚くなることも確認され、信号送信の効率化により、神経回路の情報処理能力に多大な影響が及ぶ。あなたには脳を変える力がある。
◾「使用がもたらす可塑性」生まれたばかりのニューロンは、使わなければ死んでいく。ニューロンは運動によって生まれ、環境から刺激を受けて生き残っていく。
「(海馬に)なんらかの化学物質があり、それが運動を感知して、さあ、新しい細胞をどんどん作ろう、と言っているのだろう」
有酸素運動と複雑な動きはそれぞれ別の有益な効果を脳にもたらす。
お勧めは、心血管系と脳を同時に酷使するスポーツ(テニスなど)、あるいは、10分ほど有酸素運動でウォーミングアップをしたのちにロッククライミングやバランスの訓練といった酸素消費量が少なく技能を必要とする運動をするというやり方。
有酸素運動神経伝達物質を増やし、成長因子を送り込む新しい血管を作り、新しい細胞を生み出す一方で、複雑な動きはネットワークを強く広くして、それらをうまく使えるようにする。動きが複雑であるほど、シナプスの結びつきは複雑になる。また、こうしたネットワークは運動を通して作られたものではあっても、ほかの領域に動員され、思考にも使われる。ピアノを習っている子どもが算数を習得しやすいのはそのためだ。前頭前野は、難しい動きをするために必要な知的能力を、ほかの状況にも応用しているらしい。
◾ダンサー対象の研究によれば、規則的なリズムに合わせた動きよりも、不規則なリズムに合わせた動きの方が脳の可塑性が向上するという。なぜなら、普段とはまったく違う動きをすることで、脳が学習をしていくからだ。
◾歩く以上に複雑な運動技能はすべて、学ばなければ身につかないため、どれも脳を刺激する。

◾運動はニューロン結合に必要なものをすべて供給する。
ヒポクラテスの時代には、感情は心臓からうまれるものであり、精神の病の治療は心臓から始めるべきだ、と考えられていた。現代医学は心と体を切り離したが、ヒポクラテスは正しかったことが近年、具体的に明らかにされている。
◾運動をすると脳がこのモルヒネのような物質で満たされると考えれば、誰もが運動中に経験する気持ちよさの説明がつくではないか。「ランナーズハイ」。運動と気分の結びつき。
◾運動は脳全体の化学反応を調節して、信号を正常に戻すのだ。
◾脳と体の両方に負荷をかける運動は、有酸素運動だけするより、効果が高い。生きるか死ぬかにかかわるスポーツは、闘争·逃走反応が起こり、集中力·認知能力が高まり、新しい動きや戦略を体得しやすくなる。
◾彼らは、大学入試のための勉強というような、長い目で見て価値がある地味な作業よりも、すぐに満足が得られる作業を好む。わたしは彼らを「現在に囚われる人」と呼ぶ。長期目標に焦点を合わせられないので、やる気がないように見えるのだ。
◾注意不足とは、重要でない刺激への関心を抑制できないこと。注意を払うべきでないものにどうしても注意を向けてしまうのだ。
◾運動と注意力の強い結びつき。脳内で同じ回路を共有していて、おそらくそれゆえに、武術のような活動はADHDの子どもに効果があるのだろう。新しい動きを覚えるために、彼らは集中しなければならず、その際、運動システムと注意システムの両方が動員され、鍛えられるのだ。
◾「動くのをやめてしまえば、あなたは動物ではなく、野菜になってしまうのです!」
◾運動とこのような体内で生まれる鎮痛剤(エンドカンナビノイド(アナンダミドと2アラキドノイルグリセロール))との関係は、まったく理にかなっている。それらは、狩りをつづけることで生じる筋肉や関節の痛みをしのぐために進化したのだ。
◾スイマーズハイがないのは何故か。興味深い説があり、肌にはエンドカンナビノイド受容体があり、それはランニングのようにドタドタと体を揺するときだけ活性化するのかもしれないというのだ。
◾アナンダミドの上昇が、かなり激しい運動をしたあとに感じるリラックスと満足感の、少なくとも理由のひとつだとわかった。
◾依存やネガティブな感情が消えたら、その変化が根づくように、心の隙間をプラスの行動で埋めなければならない。最善の選択肢は運動だろう。結局、それこそが本来、人間がするべきことなのだ。つまり体を動かして生きるということだ。
◾筋力をつけるトレーニングと有酸素運動はどちらも、アルコールやタバコやスナック菓子をやめようとしている人が陥りがちなうつの症状を軽減する。
◾研究者たちは、自己規制能力は、筋肉のように衰えもすれば鍛え直すこともできる力だと結論した。それは使えば使うほど強くなる。そして運動は、わたしたちがもつ自己規制能力の最良の形なのだ。

◾概して運動は、ホルモンシステムのバランスを、月単位でも、妊娠や閉経といった人生の節目においても、整えてくれる。
◾妊娠中に運動をすることで、母体と胎児をつなぐ燃料供給ラインが強化され、胎児か必要とする栄養と酸素が確実に届くようになる。妊娠中運動をしなかった母親から生まれた子よりも、神経学的に発達し、IQと言語能力、その数年後も学習能力に著しく差が出た。
◾妊娠中のランニング、活発に体を動かしていると、胎児の脳細胞への栄養供給は向上するらしい。学習能力や記憶力を高め、心の状態全般をよりよくする。妊娠中の運動が、赤ん坊の脳の未来を左右するかもしれないーーこれは衝撃的だ。
◾わたしたちが体を動かしている限り、脳は自らを修復することができるのだ。本来、脳はそのように設計されている。そう考えるたび、わたしは驚きを覚える。
有酸素運動はウエイトトレーニングとまったく異なり、情緒の安定に欠かせないものだ。
◾運動は神経伝達物質のレベルを正常化するので、一般の人より、産後うつになっている母親に対していっそう効果が高いと言える。
◾閉経にも運動。ホルモンの減少による不調を整え、認知機能の低下を抑制する。進化の観点から見れば、ホルモンが加齢の合図を発していても、運動が脳をだまして、生存のためにその機能を維持するように仕向けていると言える。
◾閉経期の血管運動神経症状(ほてりや寝汗)への効果についてはまだ決定的な証拠はないが、運動は心臓病や糖尿病、乳がん、認知機能低下を予防する。
◾運動と更年期障害に強い関連。運動すると、うつの身体的·精神的症状がきわめて少なく、緊張しにくく、疲れにくくなる。
◾かなりの量の運動をしていると答えた65歳以上の女性は、それほど活発でない対象群(男女含む)に比べて認知症になる確率が50%低かった。
◾認知機能の低下を運動によって予防するのにエストロゲンは必須でないことが示された。
◾閉経後の女性101人の知的処理速度と遂行機能(エグゼクティブ·ファンクション)を検査。活発に運動していると答えた人は高得点。

◾年をとるにつれて脳の回路は途切れていくので、なにをするにも、今までより広いネットワークが必要になる。思うに、知恵とは、そのような効率の低下を巧みに埋めることの反映ではないだろうか。
シナプスの衰えるスピードが、新たな結合の生まれるペースを上回るようになると、頭と体の機能にさまざまな問題が生じてくる。➡️アルツハイマー病、パーキンソン病も含まれ、どの病気になるかは、脳のどの部分が衰えるかによって決まる。老化研究は「ニューロンの情報伝達力を回復させ、生かしつづけること」が目的。「成功すれば、ニューロンの衰えを食いとめ、病気を予防できるようになる」。
◾ある研究では、有酸素運動を長年つづけてきた高齢者ほど、脳がよりよい状態に保たれていることがMRIの画像診断によってわかった。
◾ランニングマシンを使った人は、前頭葉と側頭葉の皮質容積が増えていたのだ。
◾孤独を感じていた人は、アルツハイマー病になる確率がそうでない人の二倍近く高かった。
◾運動が高齢者にとくに目覚ましい効果を発揮するのは、それが老化ととに減少するドーパミンの量を回復させるからだ。ドーパミンは報酬と意欲のシステムにおいて信号を伝える神経伝達物質なので、老化の鍵を握っていると言っていい。
アルツハイマー病発病に関係する遺伝子アポリポタンパク質(アポ)E4変異体は、アルツハイマー病患者のおよそ40%がその保有者だが、全人口(アルツハイマー病未発症)の30%もそれを保有している。アポE4変異体をもたなくても発症する人は大勢いる。遺伝子はアルツハイマー病の発症率に影響するが、ライフスタイルや環境も、発症を招いたり抑制したりする原因となる。(高卒後の教育期間が1年増えるごとに17%減少)。
◾少なくとも週2回運動していた人は、認知症になる確率がそうではない人より50%低かった。定期的な運動と認知症との関係は、アポE4遺伝子の保有者においてより顕著。保有者はその変異のせいで脳の神経保護システムがもともと弱いので、ライフスタイルがより重要になるのではないか。「今の時点でわれわれにできることは、どんな遺伝子を保有していようと、そこから最善の結果を引き出せるよう、環境要因を変えていくことだ」。
スウェーデンの75歳以上の老人1173人、糖尿病の患者はいなかったが、血糖値の高い人はアルツハイマーを発症する率が77%高かった。
年をとるとインスリン(細胞内へのグルコースの取り込みを促進している)が少なくなるので、燃料となるグルコースが細胞に入りにくくなる。血液中にグルコースが急増すると、その影響で細胞内にはフリーラジカルのような老廃物が生まれ、また、血管が傷つき、脳卒中アルツハイマー病になる危険性を高める。すべてのバランスが整っているとき、インスリンはアミロイド斑の蓄積を防いでいるのだが、インスリンが減ると斑の蓄積が進み、炎症も促され、周囲のニューロンが傷つけられる。
運動は、インスリン様成長因子(IGF-1)の量を増やす。それにより全身のインスリンが調整され、脳ではシナプスの可塑性が高まる。また運動することで余剰の燃料が消費されると、高血糖のせいで減少していたBDNFが、またさかんに供給されるようになる。
◾がんの最も明らかな危険要因は運動不足。
◾運動すると、免疫系のバランスが回復されて、炎症を抑え、病気を食い止めることができる。
骨粗鬆症予防、骨の強化
女性の骨量ピークは30歳前後で、その後は更年期まで毎年1%ずつ減少、更年期になると減少ペースは倍増する。結果、60歳になるころには、女性の骨は約30%が消失。もっとも、カルシウムとビタミンD(毎朝、太陽光を10分間浴びれば、ただで摂取できる)を摂り、エクササイズや筋力トレーニングで骨を強化していれば、話は違ってくる。ウォーキングだけでは足りないーーそれは、もっと年をとったときのために取っておこう。
若いうちに、ウエイトトレーニングや、走ったり跳んだりという動きが含まれるスポーツをしていれば、骨の自然な減少は予防できる。ある研究では、わずか数ヶ月のウエイトトレーニングで女性の下肢の骨の強さが二倍になった。90代女性でも、骨を強化してこの悲劇的な病気を予防することはできる。
有酸素運動は脳を強くする。

◾健康な生活を営む三つの柱=食事·運動·知的活動
◾細胞の修復メカニズムを活性化➡️クミン、ニンニク、タマネギ、ブロッコリー
フリーラジカルと戦い、最終的に細胞を修復➡️ブルーベリー、ザクロ、ホウレンソウ、ビーツ、緑茶、ワイン
◾全粒粉の穀物、タンパク質、脂肪をバランスよく摂ろう。
◾低炭水化物(ローカーボ)ダイエットは、減量はできても、脳にはよくない。
◾全粒の穀物は複合糖質を含み、単純糖質のように急激に増減しない安定したエネルギー供給をもたらす。
◾脳の50%は脂肪。トランス脂肪、動物性脂肪は有害だが、魚に含まれるオメガ3脂肪酸はとても体にいい。週に一度魚を食べる人は、一年間の認知力の衰えが10%少ない。週3回魚油を含む食品を食べていた人は、認知症になる確率がそうでない人の半分ほど。
◾オメガ3脂肪酸➡️サケ·タラ·マグロのような遠洋魚に含まれる

有酸素運動➡️週4、30~60分、最大心拍数60~65%。加えて、週2、20~30分、最大心拍数70~75%で。走れれば素晴らしいが、まずはウォーキング。つづければ驚きの効果。
◾筋力➡️週2、ダンベルかトレーニングマシン、無理のない重さで1セット(10~15回)×3セット。骨粗鬆症予防。有酸素運動だけでは、筋肉と骨は年とともに衰える。テニス、ダンス、エアロビクス、縄跳び、バスケ、そしてランニングのような、跳んだりはねたりといった動きがある運動も骨の強化に役立つ。
◾バランスと柔軟性➡️週2、30分程度。ヨガ、ピラティス太極拳、空手や柔道、ダンス、バランスボール、ボスというバランスボードなど。身軽でいるために大切。
◾頭の体操ーー学びつづける➡️「鍛えつづけよう」。認知力には予備の部分があるのではないか(スノウドン)。脳は、損傷の埋めあわせをするために、傷ついた部分の仕事をほかの部分に肩代わりさせられるというのだ。

◾運動は脳の機能を最善にする唯一にして最強の手段。何百というこの10年以内に発表された大半の研究論文に基づく。
◾脳のためになにかをする=体を心臓病や糖尿病、がん、その他の病気から守る。体と脳はつながっている。両方一緒に大切に。
◾体と脳をベストの状態に保ちたいなら、この歴史の長い代謝システムをせっせと使うべき。DNAに刻み込まれた古代の活動は、おおまかにウォーキング(低強度、最大心拍数55~65%)、ジョギング(中強度、65~75%)、ランニング(高強度、75~90%)、全力疾走に置き換えることができる。この祖先の日常活動を真似しなさい。毎日、歩くかゆっくり走るかし、週に2、3回は走り、時々は全力疾走で獲物を追うのだ。
◾抗酸化剤を薬の形で服用しても効果はないことーーむしろ有害であるかもしれないーーが示唆されているが、有酸素運動によって細胞内に自家製の抗酸化剤を作り出せることはあまり知られていない。
インターバルトレーニング。ほんの少しのあいだでも全力を出し切ることが、脳に多大な影響を及ぼす。
◾「分子記憶(コットマン)」。つまり、以前、定期的に運動していた人の海馬は、運動を再開すると急速にその活発な状態へ戻ることができるのだ。
もし数日間、あるいは1、2週間、運動しそびれたとしても、再開した翌日には、海馬はBDNFをどんどん生産している。
◾人間もまた走るべく生まれついていて、ものが豊富な時期には、いずれ始まる採集や狩りの日々に備えて、エネルギーを保存するようプログラムされている。座ってすごすことの多い現代の生活は、わたしたちの遺伝子と矛盾している。だからこそ、かつて食料を得るためにやっていた活動の代わりに有酸素運動をするべきなのだ。

◾最大心拍数➡️人の心臓が1分間に鼓動しうる回数の生理的限界。それによって運動の強度を正確に知ることができる。生理学の研究室では、ぎりぎり限界まで運動してその数値を出している。もっと一般的な、娯楽のために運動している人の場合は、220から年齢を引いた数を理論上の最大心拍数と見なす。
ニューロン新生➡️脳内の幹細胞が機能的な新しいニューロンへと分化し、発達する過程。1998年、成人の脳でも確認されたが、それが起きるのは海馬と、脳室下帯と呼ばれる部分だけだと考えられている。脳室下帯は嗅覚に関連する。