陰陽師 玉手匣 6

 

陰陽師 玉手匣 6 (ジェッツコミックス)

陰陽師 玉手匣 6 (ジェッツコミックス)

 

陰陽道では常に陰陽五行に基づいて方位である「空間」と

日や歳や四季である「時間」とは切り離さず考えると話したことがあったな

「空間」即ち「宇」 「時間」即ち「宙」 「宇宙」のことさ

それでな 世の「天子」と呼ばれる者たちは 「土」の色の黄金の衣を纏い 「南」を向いて背筋を地軸に合わせ 「中央」に位置する

四季の部屋は「呪(しゅ)」だった

「天子」に仕える多くの権力者たちが 四季の部屋の威力を知って憧れてきた

というのも その「呪」の中では「時間」と「空間」を超越することができるからなのだよ

つまり 四季の部屋とは 不死の「呪」であり 「装置」とも言える

それは秘かに 様々な場所に 踏襲された

中央は 常に 「今」のままにある

中央に向かうことで 時空を超越できるのだよ

四季の部屋の中央は 現し世の「呪」から解放された空間だ

その性質を識って 駆使すれば

あらゆる 次元と繋がれ あらゆる 次元から降ろせる

そこに いてくれ 博雅

五元(いつもと)の「気」の旋転とともに動く富貴の宝のエネルギーがある

そのエネルギーを身に帯びて中央に入り

四季の部屋の主 酒呑童子と対面しよう

 

時間と空間に捕らわれている次元を「現(うつ)」といふ

「現」は「宇知」

古くは「空(うつ)」と言ひ 中は虚ろ

「うち」の「ち」は霊(ち)

外からは見えない 内に隠された 虚(うろ)の内

 

すなわち「宇宙」は 捕らわれの「現(うつ)」の中に在る

 

五行 然り

 

 

私は 時空を 超える・・・

たまの響きは すでに 私の心の中に 宿る

私たちは

いつも 奇跡的な 瞬間を 生き続けている

私たち・・・

私たちこそが・・・

神宝・・・

なのだわ・・・