孟司と誠の健康生活委員会

◾それは江戸時代以来、日常生活の無意識の習慣があって、それが近現代になってから日本に入ってきたものとぶつかっちゃってるんですが、その矛盾を解決しないままに来ているんですね。
◾腸内フローラに一番良くないのは抗生物質です。
◾年を取ったら血圧が高くなるというのは、血液の通りが悪くなっているから身体が自然と調節しているということでしょう。
極端なことを言うと、心臓から下は血圧ゼロでも血は流れる。だから、脳に上げるために血圧がある、と思った方がいい。脳は全体重の2%くらだが、血流の15~20%を必要とする。
◾病気の新しい定義「生活の質がかなり落ちる重大な異常があって、しかも自然治癒に期待できないこと」としたらどうだろうか。
◾生きている限り、不安はあって当たり前なんです。不安と同居できるようになるのが成熟でしょ。
◾ちょっと医療の歴史をさかのぼってみると、外科医というのは、昔からとんでもないことばかりしていたんですね(笑)西洋では昔は床屋が外科的処置をしていて、内科医より一段低く見られていた。
◾意識は身体の従僕。身体なければ意識なし。ある時から意識が自分は主人だと勘違いし始めた。
◾僕の後輩の末期医療の放射線科医が、「先生の頃の余命はせいぜい一年と言っていたんじゃないですか」と聞くから、「そうだよ」と答えると、「今は六ヶ月です」と言う。なぜかと言えば、「一年と言って六ヶ月で死んだら医者が悪いみたいじゃないですか。だから短めに言うんです。最近は六ヶ月が三ヶ月になって、そのうち明日と言うようになりますよ」だって。
◾本当に病気でヨレヨレになった時には医者ぐらい頼りになるものはない。だけど、今の問題は、なにもする必要のないピンピンしている人をどうにかしようという、これが増えていること。検査をすれば8割から9割の人に何か異常値が見つかり、その程度の数値に過ぎないのに、テレビで「あなたは死ぬよ」と脅す様子を流す。何のためか、と言うと、健康な人を検査に向かわせるため。MRIやCTの台数にしても、日本は世界一多い。そういう機械を病院で導入したら、元を取らなければならないから検査をする。
◾「医は仁術」仁術というのは「慈悲の心をもって接すべし」、自己の利益をはかるな。でも、医者はどこかで稼がなければ生活できないから、薬代としてお金をもらうようになった。
◾戦後の保険制度が「医を算術」にした。
◾地方で増えた人口を、都会に出て来て減らしている。
◾ところが、しばらく経つと医者の数がどんどん増えてくるし、一方で、病気や病人の数はだいたい決まっている。そうすると、医者一人あたりの実入りが減るから、新しい病気を開拓しなければならない、という風潮になった。それで高血圧の数値の基準を作って、それをずーっと低いところに設定して、というようなことが始まった。それがいわゆる生活習慣病ですよ。
◾目で何か見ると、脳へ刺激が入るでしょ。それで手や足を動かす。その結果、脳の神経回路が変わる。そうやって学習するんだよ。五感から刺激を入れる、身体を動かす、また感覚が変わる、このぐるぐる回りがないと学習は成り立たない。
◾塩と血圧の関係は、ほぼわからない。ましてや寿命との関係はまったく不明です。すべては血圧に目を向けさせようという、日本高血圧学会の戦略なんです。
だから、測らなければいいんですよ。測るから気になるので。
◾何か見つかったら手術をしてその後遺症が酷いから、脳ドックは受けない方がいいというのが結論です。
◾医者が増えすぎたということが基本にある。増えすぎると、医者の中で差別化する必要が生じるから、専門医が増えるわけ。
◾血圧を測ること自体は害はないんです。でも、そこで高血圧と言われると、薬が始まってしまう。これが病気の始まりになってしまうわけです。
◾だから土建と同じで、そろそろ、大人の知恵を働かせて、したことにして済ます時代ですよ。
◾ヨーロッパ➡️「食べられなくなったら人間はおしまい」という昔ながらの世界共通の倫理観が生きている。スプーンなんかで無理やり食事の補助をするのは虐待だ、という考え方。
病で倒れて意識が無くても栄養補給をする、という日本のやり方は、医者たちが作り出した習慣。
◾医療の助けをいつ借りるか➡️怪我ややけど、骨折などの時。
◾いろいろなものを、食べたいだけ食べる。
◾一粒で長い間効く薬は危ない
長くその成分の血中濃度が保たれるということだから、何かの副作用があったら大変ですよ。
特に動物用の薬がひどくて、犬猫用のダニを防ぐ薬に一月効く、というのがあります。
ダメ、それは絶対ダメ。犬猫は何も訴えることができないからと言って、それはいけません。
フィラリア予防の薬なんか毒だからね。僕は犬猫の医療は虐待だと思っているから。
明治維新も戦争もそうです。日本は非常に能率がいい国なんだと思う。最適な状況を作ることに長けている。現状はもう最適になっていますから、それを動かすには他所からエネルギーが入らないと動かないんです。結局、外から力が入った分だけが動いた。
◾何か具体的なことに興味を持ったら、時間はいくらあっても足りない。どれくらい長生きしても大丈夫ですよ。
◾今を楽しめ。それが生きていく上での秘訣かな。嫌なことはしない、健康診断は受けない。