陰陽師 13

 

陰陽師 (13) (Jets comics)

陰陽師 (13) (Jets comics)

 

全てが それ そのままで良い

全てが 満足し 信頼感に 満ち満ちた あの時代だ

天からは 滋養の光が 滝のように ふりそそいでいた

 

物質として 私たちが 存在していることは 奇蹟です

結びつきの衝(バランス)が わずかでも乱れれば

肉体も 肉体の形成を保つ 振動のフィールドも

たちまち 散り散りに なってしまう

物質など 物質外から 見れば

陽の光に はかなく消滅し 陽の熱に 再び立ち顕れる 雲のようなもの

空間に姿を実現させ 来臨する魂を保持し 生きる肉体は

光と振動(おと)の 神秘(じんぴ)なる結合による 果実です

 

幾星霜もの 時の流れのうちに

拘束に慣れ 自由を失わせる呪(しゅ)が 心に栖む

輝き 活動的であるべき 魂気に属する 私の理は それに支配され 消摩する

それを解縦する(ときはなつ) 調和の方法は 手に在り

 

『星々のムーヴメント(継続と時間)は不変ではない。すべては天空で動いている。しかしハーモニーの法則自体は不変である。なぜならそれは比例であるから。もし要素の一つが変化すれば、プロポーションのすべての要素への“調和的”な順応を引き起こすだろう』この一文が、リュビッツ氏の著作への緊張を解いた。

それは、京城の四方に四神を配し、天地の象を都の中に具現化し、天意すなわち宇宙秩序のもとに政を行おうとしていた古代中国や、古代日本からみれば、自然のことだ。その法則を知って、術士たちは調整をし、禍を福に変換しようとしたのだから。

 

調和はすべてに行き渡ると、調和の意識すら消えてなくなる。それは隠れたる神の本質。