超悟り入門

超悟り入門

超悟り入門

サンスクリット語には「悟り」に相当する単語はなく、「悟り」は日本人が勝手に考えている概念である可能性が高い。「悟り」は元々の仏教にはなかった概念。
◾釈迦はこの世に真理はないと否定した人であり、真理を表す道という概念は仏教にはありえません。

◾釈迦はこの世の成り立ちを縁起によって「存在とは関係性のことである」と説き、絶対性を否定した。宗教とは神に帰依するものですから、釈迦の仏教は宗教ではなく、人間が自らを高めるための哲学だと私は思っています。
◾悟りとは「この世が幻であると理解できること」。
◾瞑想は考えないことではなく、思考実験。悟りたいも煩悩。釈迦は煩悩を無くせではなく、上手に扱えと言っている。
◾「煩悩の巨大化」自分の幸せ·欲の為の煩悩を、周囲の為、世界の為と広げる。自分以外の為に考え、行動することが煩悩を上手に扱うコツ。
◾私達は縁起を繋げるために生きている。自分の出来ることを他者の為に行うこと。

◾空(くう)とは『一つの存在を見るだけで、宇宙のすべてが見える、とわかる』こと。分析哲学的には、自分を定義するとそれ以外の宇宙すべてが定義できるということ。
◾西洋哲学と東洋哲学を融合すると、「宇宙は、bottomは『矛盾』で閉じ、topは空で閉じている包摂半順序 lattice である」と定義できる。
このように「空」は「縁起」とは別の概念。
宇宙と空に関するこのような見方は、数学での不完全性定理、物理学での量子力学が成功した後の、現代の数学·物理学、哲学においては、全く違和感のない見方となっている。

◾釈迦は菩提樹の下の瞑想によって、この世には完全なものはない、という宇宙のすべてを理解した。
◾「有」と「無」を包摂できる概念が最も抽象度が高く、それが「空」。例➡️数学上の点、素粒子(ひもが振動すると「有」振動無しの真空状態「無」)
◾「この世は幻である」=「この世ではないのに、この世と同じような臨場感のある空間(つまり幻)があり、現世の苦しみはその空間が生み出していたのだと分かること」
幻の世界=心の世界
苦の源が心の世界と分かれば、心の使い方を学び苦しみを捨て去ればよく、執着から離れることで苦から解放されるやり方が釈迦方式。
◾釈迦方式の苦の解決方法=物理空間の問題(生老病死)を情報空間の問題に変換して解決。現代人の苦ははじめから情報空間(欲望を追い求める煩悩)にある為、これでは解決できない。
◾マインドフルネスは悩みも解答もお金とした事で成功。生産性のアップ=企業にメリット、馬車馬のように働いてくれる人達を生み出す資本家が喜ぶ瞑想法。
◾家族や愛する者の為の行動は、動物であれば、ごく普通。私達がすべきは、人でなければ出来ない事=人を救う事。自分とはなんの関係のない他人を救う事=利他的行動。それが悟りを理解した私達が取るべき行動。

◾現代人の問題は情報空間にある=「もっと欲しいと思う気持ち」。大抵お金で解決可能、お金は人が発明·運用➡️「現代の情報空間の問題=お金の悩みは人為的に作られている」。
煩悩を刺激する問題が発生、お金で解決、という流れになっているが、本当のカラクリはその逆で、お金で解決できるような煩悩の刺激が創作され、世界を覆い尽くし、人々はお金が欲しくなっている。だから、お金で問題解決できる。
何故「欲しい」と思うのか?➡️「そう誘導されている」
現代は煩悩を肯定するように刷り込まれている時代であり、欲しいと思うよう洗脳されており、お金の問題とは人為的に作られた問題。
◾釈迦の時代の情報空間の問題➡️宗教。地獄·天国、死後の世界を創造し(情報空間の問題創作)、恐怖という煩悩を与え、その問題の解決法を提供。
釈迦が解決したのは物理的問題(生老病死)。
◾「死後、天国に行けますよ」=「ブランドバッグを買うといいことがありますよ」
◾煩悩を刺激する情報の遮断方法➡️テレビを消す、新聞を読むなら全ての全国紙と海外紙に目を通し、多角的な情報収集をする。
◾現代の悩みの源は他人。お金についても、他人に対する見栄、又は人並みに見られたい為。煩悩を仕掛ける側は分かってしている。こういった仕掛けとどう決別するか。
現代人が最も大切にすべきは他人。自分を愛するかのように愛すれば、悩みは消えてなくなる。