しょぼい生活革命

しょぼい生活革命

しょぼい生活革命

・ピエール・ブルデューは『ディスタンクシオン』で、「後天的に努力して文化資本を学習しなければならない階層」と「生まれつき文化資本を身につけた階層」の乗り越えがたい差異のうちに階層再生産の力学が働いていることを明らかにしました。「後天的文化貴族」と「先天的文化貴族」。文化資本を「情報」として所有しているのか、「経験」として所有しているのか。
・思想にはダイレクトに繋がる回路がありませんけれど、思想を生み出したおおもとの身体にはかろうじて繋がる回路がある。だから「身体で読む」ということは、国境や時代を超えて可能じゃないかな、という気がしているんです。
・責任というのは、「引き受けるという人が登場してくると、仕事が捗る(はかどる)」という効果をもたらす遂行的な装置、物事が上手く運ぶための操作概念なんですよ。実体なんかないんです。どうその概念をうまく活用してシステムを機能させるか。
・どこの国でも、自国の恥ずべき過去は抑圧されています。比較的抑圧が少ないようにみえるのがイタリアです。歴史的事実がすべて開示され、隠しごとがなく、「歴史修正主義者」がしゃしゃりでてきて歴史的事実を改竄する余地がない。
イタリア人「うちは昔、世界を支配したことがあるからじゃないかな」(笑)。ローマ帝国が世界を支配したことは世界中の人が知っている。だから、歴史を捏造して自国を美化する必要なんかない。ーー本当に勝っていると、抑圧がないので、おおらかになれるんですね。 一回、勝っておくと、そういう「いいこと」があるんですね。
・「本当に新しいもの」を感知するためには、歴史的にものを見ないとわからない。